自分の頭の中で聞こえる「声」に悩まされ、不眠や過食、食べ吐きを繰り返していたアルコール依存症のルポライター・早川玲。ある雪の夜、コンビニでひとりの若い男に目を留めた彼女は、「彼を食べたい」という直感に従い行きずりの関係を結ぶ。出典: U-NEXT
ライター/ジョセフ
見たい映画はDVDや動画配信サービスではなく、なるべく映画館に足を運んで見るようにしています。これからも素晴らしい映画との出会いを大切にしていきたいと思います。
解説/鯉西編集部
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#02ヴァイブレータ作品情報
「ヴァイブレータ」は2003年の12月6日に劇場公開されている、廣木隆一監督によるロードムービーです。 1999年の1月25日に講談社から刊行されている、赤坂真理による芥川賞ノミネート作品が映像化されました。
夭逝の小説家中上健次の最後の長編小説を実写化した「軽蔑」から、実話からインスパイアされた「余命1ヶ月の花嫁」まで。 文芸作品の映画化から正統派のラブストーリーまで、幅広く手掛けている映画作家がメガホンを取っています。 にいがたロケーションネットワークの全面的なバックアップを取り付けて、新潟県内の有名な観光スポットや歴史的名所での現地ロケを敢行している作品です。 第77回(2003年度)のキネマ旬報日本映画部門では第3位にランクインしていて、寺島しのぶが主演女優賞と新人女優賞、荒井晴彦が脚本賞をそれぞれ獲得しました。
作品データ
上映時間 | 2003年 |
製作年 | 95分 |
製作国 | 日本 |
原題 | - |
配給 | ステューディオ スリー=シネカノン |
公式サイト | - |
#03ヴァイブレータあらすじ
あらすじ
10年余りに渡って続けてきた雑誌編集者を辞めた早川玲は、ルポライターとして細々と執筆や取材をしています。 近頃では仕事による多忙さのためか過食症や幻聴などの複数の症状を抱えていて、お酒を飲まないと眠ることは出来ません。
ある日の夜遅くにどうしても白ワインが飲みたくなってしまい、近所のコンビニまで買いに行くことにしました。 店内を意味もなくウロウロとしている時に玲が出会ったのは、休憩中の長距離トラック運転手・岡部希寿です。 誘われるままにトラックへと乗り込んだ玲は、そのまま荷物の積み下ろし先である新潟まで一緒についていくことにします。 アイドリング中の車内で一夜を共に過ごしたふたりは、次の日の朝にはすっかり意気投合して旅を続けていくのでした。
#04ヴァイブレータキャスト・スタッフ
監督
廣木隆一
脚本
荒井晴彦
原作
赤坂真理
出演
寺島しのぶ
大森南朋
田口トモロヲ
戸田昌宏
高柳絵理子
牧瀬里穂
坂上みき
村上淳
野村祐人
音楽
-
製作
廣木隆一
#05ヴァイブレータ見どころ
行きずりの男女を鮮やかに体現するふたり
精神的にも肉体的にも深い痛みを負ったヒロインの早川玲を、情感たっぷりと演じているのは寺島しのぶです。 仕事にもプライベートな人間関係にも思い悩んでいる等身大の姿には、アラサー女性であれば感情移入できます。
本作品では東京国際映画祭の主演女優賞を始めとする数多くの栄冠に輝いていて、体当たりの演技も披露していました。 家庭を持ちながらも自由気ままにトラックを走らせて生きる、岡部希寿に扮しているのは個性派俳優の大森南朋です。 髪の毛を派手な金髪に染め上げたワイルドな出で立ちと、その華麗なハンドルさばきに心奪われてしまうのは玲だけではないでしょう。 役名こそ与えられていないものの、田口トモロヲや村上淳などの好演もドライブスルーのような気分で楽しんで下さい。
動く自分だけの城
おもむろにトラックの助手席の扉を叩いた玲に対して、「ようこそ」と呼び掛ける岡部希寿の笑顔が魅力的です。 ワイパーにコンビニで購入したかちわり氷がビニール袋ごと下げてあるのは、外の気温が相当低いからなのでしょう。
ストーブを焚いたりするとたちまち酸欠状態になるために、真冬の仮眠時には一晩中暖房装置を起動しなければなりません。 車内には飲み物や食料が満載で、ダッシュボードの上にはチューナーが設置されていてテレビも見ることが出来ます。 「学歴もない」と自嘲気味に語る希寿ですが、コツコツと働いて貯金したお金だけでトラック1台を購入した誇りが滲み出ていました。 自分の好きなことを見つけてとことん打ち込むひた向きな姿と、自分だけの居場所を見つけ出す生活力には感心させられるはずです。
車窓を流れる忘れ難い景色
都内某所のコンビニエンスストアをスタート地点にして、荷物を下ろして新たに積み込む予定の新潟県の倉庫街まで。 片道350キロにも及ぶ遥かな道のりと、道中で繰り広げられていく数知れないエピソードが心に刻まれていきます。
埼玉県川口市でタイヤを積み込んだ後に裏道を使いながら向かう先は、関越自動車道ではなく下の一般道路の方です。 高速道路の料金は全額ドライバーが負担しなければならないという、フリーならではの厳しい現状も垣間見えました。 車外を流れていくのは道の駅やパーキングエリアの他にも、奇妙なオブジェやなぜだか小さい自由の女神まであって面白いです。 途中で新潟県南魚沼郡の塩沢町へと寄り道をした玲たちが、雪譜まつりの夜に見たろうそくの灯りと篝火が幻想的でした。
#06ヴァイブレータ感想・評価
始まりは無数の音と声に彩られた店内から
自動ドアを潜ると鳴り響くチャイムの音から、店員の「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」の挨拶に、客が交わす会話まで。 無数の音が飛び交うコンビニの店内を、何かを呟きながら歩き回るひとり女性の物憂げな表情がオープニングを飾ります。
スナック菓子やおつまみが並んだ狭い通路で、男性客とすれ違う時に足を触られれてしまう一瞬を見逃さないで下さい。 直後に胸のポケットに入れてバイブレーション設定しておいた、携帯電話が震えだすシーンがドラマチックでした。 女性の方が早川玲で31歳、男性客は岡部希寿で28歳。 名前と年齢だけを交換したふたりの男女の旅は、ここから見切り発車していきます。
はるばる流れ着いた先はルポライターと運転手
10年近くに渡って雑誌の編集に携わっていた玲が、目の当たりにした有名人の素顔や業界の裏話が興味深かったです。 一見すると華やかな世界ながらも、無数の情報が右から左へと消費されていくような虚無感にも包まれていました。
やりたいことも見つからない玲は現在ではフリーのルポライター、対する希寿は実に多種多様な職種を経験しています。 中学校を早々とドロップアウトした後に工務店で大工の修行、悪事に手を染めるようになってからは反社会的勢力の見習い構成員。 流れるような玲と希寿の生きざまからは、今の時代に多くの人が感じているであろう寄る辺の無さが伝わってきました。
しばし運転手交代と迫る終着地
「4トンまで普通免許運転できる」などと言い出した希寿が、玲にハンドルを握らせてしまう場面にはハラハラさせられました。 思いのほか玲は呑み込みが早いようで、小さな身体で大きな車体をコントロールする様子が微笑ましかったです。
お互いの過去を打ち明け合ったふたりが、束の間の恋人として過ごす時間が刹那的で美しさに満ちあふれています。 今まで通りに仕事を続けてこれからも妻と子供と一緒にいるのか、全てを投げ棄てて玲とどこか見知らぬ土地へ行くのか。 ハンドルを玲から取り返した希寿の気持ちは激しく揺れ動いたままで、トラックは終着地点へと向かっていきます。
みんなの感想・評価
「ヴァイブレータ」を観たです。
うぁぁ、自分の欲求、本能からでるもの全部だして、出してぶつけてた。
でもそれって怖いし、相手が受け入れてくれるか分からないし不安になるし。
でも寺島しのぶさんはぶつけてた。
心の中がぐぁんと揺すぶられた作品でした。 pic.twitter.com/QJnYfNIz9S — 平山りの (@rinohirayama) November 11, 2019
『ヴァイブレータ』
行き場のない日常に生きる女とトラックドライバー。コンビニで出会った男女の冒険のような遠距離ドライブ。
寺島しのぶと大森南朋が素晴らしく抱擁はゾクゾクする寂しさ。廣木隆一監督の濃密な傑作。互いの痛みごと抱きしめる時間。性を描いて心も浮き彫りに。#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/e2S5AFJTFp — キタコ (@kitaco127) May 9, 2019
廣木隆一『ヴァイブレータ』 31歳ルポライターの女と長距離トラック運転手、72時間の行きずりの恋、ロードムービーの傑作。「人にさわりたい」女のボロボロになった心を優しく包み込む男。大胆な性描写、都会が抱える孤独、ヒリヒリした飢餓感、切なさ、余韻が残るラスト、女性の心情を繊細に描き出す pic.twitter.com/H8aqrkq00S — 魔の山 (@manoyama12) February 12, 2019
#07ヴァイブレータまとめ
ふたりだけの非日常の時間と旅の終わりが刻一刻と近づいていくにつれて、名残惜しいような不思議な気持ちが涌いてきます。 希寿はトラックに乗り込んで家族の待つ自宅へ、玲は毒々しい明かりと無数のざわめきに包まれているコンビニへ。
駐車場では未練がましい言葉を交わすこともなく、一瞬だけ目線を交錯させるだけの実に潔い別れ方でした。 一段高いトラックの助手席から様々な風景を見た玲でしたが、結局どこへ行っても大した違いはないことに気が付いたのかもしれません。 都会であれ地方都市であれ田舎町であれ、自分自身が選んだ場所に生き甲斐を見つけて暮らしていくしかないはずです。 毎日の学校生活に物足りなさを覚えている学生さんや、会社でのルーティンワークにお疲れ気味な方は是非観てください。
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